女性に多い膀胱炎、男性でもなぜ起こる?
1日に排尿する回数が10回以上みられる頻尿ですが、その原因の一つに膀胱炎というものがあります。
膀胱炎は女性に多い病気でありますが、まれに男性にみられることもあります。
膀胱炎はその名の通り、おしっこを溜める膀胱の炎症となります。
膀胱炎によって排尿するときに痛みが現れたり、膀胱の知覚が過敏になるため少ない尿量でも尿意を感じ、頻尿となったりします。
膀胱炎の原因は性交渉などの細菌感染等によって起こります。
本来、膀胱には細菌やウィルスが付着しても抵抗する力を持っています。
しかし、疲労やストレス、寝不足や風邪などにより抵抗力が落ちると膀胱炎になりやすいと言われています。
尿道の長さは女性が3〜5cmであるのに対し、男性は15〜17cmと長いので、仮に尿道に細菌が侵入しても、男性の場合は膀胱に到達する前に排尿によって追い返されます。
その他にも慢性膀胱炎といって症状が軽いが治療に時間を要する膀胱炎の場合は、膀胱結石や尿路結石によって細菌が感染しやすい状況で起こります。
では男性で膀胱炎が起こる原因は何かと言いますと、前述のとおり男性と女性とでは尿道の長さが異なり、男性は膀胱炎になる可能性は極めて低いです。
しかし、手術などにより尿道カテーテルや手術器具からの感染が原因で発症することはあります。
また、性交渉が原因で前立腺炎となった場合でも膀胱炎を誘発する可能性も考えられます。
尿道に侵入した細菌が前立腺、そして膀胱へと到達してしまい、膀胱炎を起こしてしまいます。
繰り返し起こることがある男性の膀胱炎、どうして繰り返し起きてしまうのか
男性の膀胱炎のお話の前に、前立腺炎についてもう少し詳しくお伝えします。
細菌性前立腺炎と非細菌性慢性前立腺炎と大きく2つに別れます。
非細菌性慢性前立腺炎ですと体の冷えやストレス、長時間座ったままの姿勢などで起こると言われています。
若い20代から30代の男性に多く見られます。細菌性前立腺炎は性交渉などで尿路からや、血流によって前立腺に広がることで起こります。
本来私達の体の中には細菌やウィルスといった侵入したものを追い返えしたり迎撃したりする防御機能や抵抗力があるのですが、疲労、ストレス、寝不足や風邪などによりこれら防御機能や抵抗力が低下すると、細菌が前立腺や膀胱に入りやすくなります。
また男性の場合は繰り返し膀胱炎を起こしてしまうことがあります。
これは前立腺の細菌感染が長引いてしまっているために起きてしまいます。
細菌感染が疑われる場合は、抗生物質を内服や点滴によって投与するのですが、抗生物質の治療を途中で終了または中断してしまうと、膀胱の細菌は抑えることができても、前立腺に細菌が残っている事があります。
その為、前立腺に残った細菌がタイミングを見て膀胱に再侵入し膀胱炎を再発することが考えられるのです。
症状が軽くなったからと言って、お薬を途中で飲むのをやめてしまったり、仕事の忙しさからお薬を飲み忘れたりすることで、一時的に細菌の動きを止めたとしても、前立腺などに潜んでいる細菌が再び活動を起こして再発することがあります。
男性の頻尿と膀胱炎 まとめ
膀胱炎は尿道が男性と比べて短いため女性に多く見られるのが特徴であります。
また、ダイエットや冷え性、トイレを我慢することによって細菌の侵入を許してしまうことで起こりやすいと指摘されています。
男性の場合ですと膀胱炎より前立腺炎が多く見られますが、全く無いとは言えませんし、場合によっては繰り返し発症することがあります。
いずれにしましても、お薬を忘れず正しく服用し続けることと、自分の判断で勝手に辞めないこと、そして疲労やストレスを溜め込まないようにすることと、バランスの取れた食事と規則正しい生活習慣を行うことで、私達が本来持っている抵抗力を引き出すことが重要となります。
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