男性の頻尿原因を年代別まとめ

トイレを済ませたのにまた尿意を感じて1日に何回もトイレに行く、こうした頻尿の症状に悩む男性はこれまで40代や60代以降の中高年に多いと言われていました。しかし近年では、若い20代の男性でも悩む方が増えていると言われています。それぞれの年代によって原因が異なりますが、ここでは各年代別に頻尿の原因をまとめてみました。

頻尿の原因は様々ですが、60代以上の人に多く見られるのが過活動膀胱と前立腺肥大症になります。過活動膀胱は膀胱の働きが何らかの原因で排尿筋が過剰に収縮することにより、急に我慢できない尿意や我慢できずに失敗するなどの症状があります。日本全国で800万人以上の方が悩んでいると言われており、特に60代以降になりますと全体の半分以上の方が症状を訴えています。この過活動膀胱の原因はストレスなどの心因性のほか、脳卒中や脳梗塞などの脳血管疾患に加え、脊髄損傷やパーキンソン病など神経の問題や、60歳の男性の2人に1人認められる前立腺肥大症でも起こると言われています。前立腺肥大症は原因が未だわかっていませんが、加齢に伴うホルモンバランスの変化や生活習慣病との関連性が考えられています。この前立腺肥大症によって頻尿が起こることがあり、排尿した時の勢いがなかったり、膀胱に尿が残る残尿感があったりすることが特徴です。

60代以上の方と同じように、40代以上の男性でも頻尿の原因として主に過活動膀胱や前立腺肥大症があります。調査結果では60代以上の方と比べると少ないのですが、前立腺の肥大は20代後半から始まっており、特に働き盛りである40代になりますと、仕事の重責や家庭、将来のことなどで多くのストレスを抱えやすい時期でもあります。ストレスなどにより心因性過活動膀胱などを引き起こすこともあります。また生活習慣病が現れやすい年代でもあり、これに関連して糖尿病に伴う口渇から水分を多く摂ってしまい、頻尿が起こることもあります。これまでの生活習慣によりデスクワークなど長時間座ったままの姿勢で前立腺を圧迫することで起こる慢性前立腺炎や、お茶、コーヒー、飲酒などにより利尿作用の多い飲み物を好むなどして頻尿が起こることもあります。

これまで男性の頻尿は中高年に多いと言われていましたが、近年では20〜30代といった若い男性でも頻尿の訴えがあることが明らかになっています。30代でも前立腺肥大症がまれに見られることがありますが、若い人の頻尿で特徴的なのは、心因性による過活動膀胱や前立腺炎によるものが多いことです。特に心因性による過活動膀胱では、仕事などに対するストレスでトイレを強く意識することで起こることがあります。頻繁にトイレに行くことで仕事をサボっているのじゃないかと疑われていると感じたり、大事な仕事などで過度の緊張を強いられたりすることで起こることもあります。また、夜遅くまでパソコンやスマホ、ゲームなどで自律神経の乱れによって前立腺炎を起こることも考えられています。

年代別で頻尿の原因をまとめましたところ、中高年男性は加齢に伴いホルモンバランスの変化などにより前立腺肥大症や過活動膀胱が多いのが特徴的でしたが、若い年代になるにつれてストレスといった心因性のものや、生活習慣の乱れによるものが多いのも特徴的です。特に働き盛りの男性にとってストレスなどは避けて通れないところがあります。中々仕事が忙しいなどの理由で、治療のために病院へ通うことが難しく、慢性化しやすいことがあります。できれば専門の先生に診てもらい、適切な治療を受けることと、症状が軽くなったからといって自己判断で中止せず、継続的に治療することが重要となります。

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